保険の説明のなかで「ホショウ」という文字をよく目にしますね。「保障」「補償」「保証」と3つのパターンがありますが、それぞれの意味の違いを見てみましょう。
生命保険は「保障」
生命保険では、一家の大黒柱が死亡したり、急な入院などで生きていく上で「差し障り(さしさわり)となることから保る(まもる)」ためのお金なので、「保障」の文字を使います。
契約時に定めた保険金額(一定額)が支払われるので【定額払い】となります。
損害保険は「補償」
損害保険では、事故や災害など、被った損害を「補い(おぎない)償う(つぐなう)」という意味で「補償」の文字を使います。
契約時に定めた保険金額の範囲内で実際に被った損害分が支払われるので【実損払い】となります。
年金分野は「保証」
保険で「保証」が使われるのが、年金や収入保障保険などです。「大丈夫だという証(あかし)を保たせる」という意味です。
保証期間付終身年金や収入保障保険の最低保証期間など、保証期間中に起きたことに対して【保証】してくれます。
文字が混在する保険も
「保障」と「補償」が混在するのが第三分野といわれる保険です。医療保険や傷害保険、介護保険などは生保と損保の両方が取り扱っています。それぞれの保険会社によって生保系は「保障」、損保系は「補償」の文字を用いるところが多いようです。
共済では、損保分野でも「保障」を使う会社もあります。
まとめ
こうした「保障」と「補償」の違いは、何も生命保険や損害保険だけに限られた概念ではありません。国の社会保障や労働者災害補償保険などでも、その保険金の給付方法によって使い分けされています。
日本語って面白いものですね!