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「円安」が進行中
このところ急速に「円安」が進んでいます。
円相場は2022年6月13日に一時、1㌦=135円20銭まで下落し、1998年10月以来24年ぶりの円安水準になっています。
保険には外貨建て(米ドル建て)の商品もありますが、どんな影響があるのでしょうか?
「支払うとき」と「受け取るとき」で違う
保険料を「支払う」とき
毎月の保険料=100㌦だとすると、円での月払保険料は…
円高のとき
1㌦=100円なら 100㌦×100円=10.000円
円安のとき
1㌦=130円なら 100㌦×130円=13.000円
となります。
保険金や解約返戻金を「受け取る」とき
死亡保険金額=10万ドルだとすると、円での受取金額は…
円高のとき
1㌦=100円なら 10万㌦×100円=1.000万円
円安のとき
1㌦=130円なら 10万㌦×130円=1.300万円
となります。
つまり…
保険料を支払う、保険に入る(?)なら「円高」のとき、保険金や解約返戻金を受け取るなら「円安」のときが望ましい…? ということになります。
となると…円安の今は外貨建て(米ドル建て)保険の買い時ではない!ということになるのでしょうか?
円安でも外貨建て(米ドル建て)保険には魅力はあります!
生命保険の予定利率
生命保険の予定利率を決める指標には「長期国債」が利用されています。
日米の長期国債の利回りを比較すると…
・日本の10年国債利回り 0.22%
・米国の10年国債利回り 3.22% (日本経済新聞2022年6月17日掲載分より)
という差があります。
日本の長期金利を指標とする円建ての保険より、米国の長期金利を指標とする外貨建て(米ドル建て)保険の方が予定利率を高く設定することができます。
よってドルベースで見れば円建ての保険より外貨建て(米ドル建て)保険の方が少ない保険料で大きな保険金額を見込めたり、貯蓄性という意味においてよりお金を増やせる…ということになります。
まとめ
円高のときは「円安になっても保険料を払えるか?」というお声が上がりますが、円安の今はそんな不安はあまり考えなくてもよいかも知れません。
今外貨建て(米ドル建て)保険に加入し、この先円高になれば保険料の負担はむしろ軽くなります。
(その分受け取る金額にも影響は出ますが…)
「保障を買う」という意味においては、円安とはいえ金利の魅力が勝ると思われますので、外貨建て(米ドル建て)保険を選択肢の一つとしてご検討ください。