ただ長生きするのではなく、健康な状態を保ちながら過ごしていきたいですね。健康寿命とは何か、なぜ健康寿命が大切なのでしょうか。
健康寿命とは
健康寿命とは「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」のことを意味します。
日常生活が制限されるとは、病気で入院をしたり、介護を必要としたりなど、自立して元気に生活できない状態のことです。ただ長生きするだけでなく、健康寿命に気を配り生活したいですね。
支援や介護が必要になる原因
厚生労働省が発表している統計によると、日常生活が制限されてしまう大きな要因とは・・・・。
★認知症
★脳卒中
★高齢による衰弱
の3つだそうです。これ以外の要因には、関節疾患、骨折、転倒などが挙げられています。
日本における健康寿命の推移と都道府県別健康寿命
日本の健康寿命は、2019年の段階で男性が72.68歳、女性が75.38歳となっています。平均寿命と同じく、女性の方が長いことがわかります。
また、2001年と比較すると男性も女性も3歳延びています。
2023年6月時点で公表されている最新の数値である2019年の都道府県別健康寿命ランキングでは
男性
1位 大分県 73.72歳 2位 山梨県 73.57歳 3位 埼玉県 73.48歳
(石川県は12位で73.08歳、富山県は20位で72.71歳)
女性
1位 三重県 77.58歳 2位 山梨県 76.74歳 3位 宮﨑健 76.71歳
(石川県は16位で75.90歳、富山県は10位で76.18歳)
となっています。
厚生労働省は、都道府県間の健康寿命の差は、地域間の健康格差を示していると指摘し、改善に向けて取り組んでいます。
国別で見ると、日本は長寿の国として知られています。健康寿命も74.1歳と堂々の1位となっています。2位にシンガポールの73.6歳、続いて3位は韓国の73.1歳とアジア圏が並んでいます。
健康寿命と平均寿命
平均寿命とは、生まれてから亡くなるまでの平均的な時間のことです。健康寿命が健康に生活できる期間のことを指すということは、平均寿命から健康寿命を差し引いた残りの年数が、日常生活に制限を持ちながらも暮らす時間となるのです。
2019年段階で健康寿命と平均寿命の差は男性が8.73歳、女性が12.07歳となっています。男女ともに約10年前後にわたり、健康上の問題でなにかしら制限のある生活を送っているという可能性があります。
入院や介護が必要となる時間が長くなることが予想されます。そうなると発生するかも・・・という問題が、医療費・介護費用の負担です。期間が長いほど、負担が大きくなってしまう点が大きな過大です。
まとめ
健康で長生きをするのが理想です。日本政府は2019年に、「健康寿命延伸プラン」を策定しました。2040年までに健康寿命を75歳以上にすることを目標としています。
健康無関心層を含めた健康づくりの推進、地域・保険者間の格差の解消に向けて、環境づくりや疾病予防、介護予防を中心に取り組みを進めています。毎年実施される健康診断も、がんなどの早期発見への取り組みであり、健康寿命を延ばすことにつながります。
もちろん個人の取り組みも重要です。定期的に運動をし、筋肉や関節、骨の運動機能を維持することが大切です。散歩をしたり、意識的に階段を使ったり、日常生活の中で体を動かすと良いでしょう。
また、読書をする、絵を描くなど、脳を積極的に活性化させることは、要介護要因1位である認知症予防になります。体と脳をしっかり活性化させることが、健康寿命を延ばすために個人でできる取り組みです。
それでも入院や介護が必要になってしまう人もいます。医療保健や介護保険などの商品も各社いろいろ新しく販売されています。ご自身の保険の内容も今一度再確認してみてください。