疾病

先進医療の実績報告

2024年12月5日の先進医療会議において、2024年度に実施された先進医療の実績が報告されました。

先進医療費用と患者数

先進医療費用の総額は約119億円、全患者数は177,269人でした。全患者数は、過去最高となった昨年度からさらに増加しています。不妊症や不育症に関連した技術が先進医療として実施される前の2021年度と比較すると、先進医療費用は約2倍、全患者数は約30倍となっています。

先進医療総額ランキング~先進医療A~

2024年度の先進医療Aの先進医療総額のランキングです。

1位 タイムラプス撮像法による受精卵・胚培養 約3,642,214,000円

2位 陽子線治療 約2,215,810,000円

3位 重粒子線治療 約1,390,037,000円

4位 子宮内膜刺激術 約868,977,000円

5位 子宮内膜受容能検査1 約692,827,000円

6位以降は、子宮内細菌巖検査2、子宮内最細菌巖検査1、膜構造を用いた生理学的精子選択術、ヒアルロン酸を用いた生理学的精子選択術、二段階胚移植術と続きます。

高額と言われるがん治療や不妊症などに関連した技術がランキング内となっています。先進医療Aにおける不妊症などに関連した技術は13技術あり、その年間実施件数は、先進医療A全体の約98.5%に及びます。費用の総額に占める割合も約67.6%となっています。

まとめ

先進医療技術を受ける全患者数が過去最高となった要因として、不妊症などに関連した技術の実施件数の増加が挙げられます。不妊症などに関連した技術の進歩は、今後治療の選択肢を広げていくのではないでしょうか。

また、陽子線治療で1つ、重粒子線治療で3つの適応症が保険適用となりました。今後さらに保険適用となる適応症の拡大が期待され、より多くの患者が安心して治療を受けられる環境が整備されていくといいですね。

多田 明美
妻として、3人の子供の母親としての経験を活かしながら、皆様にとっての人生での大切な場面を一緒に考えていけたらと思います。 誰かに言われるままではなく、しっかりと考えるお手伝いをさせていただきます。
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