先日医療保険をご検討のお客様より「病気になったら保険料の払込が免除になり、治ったらまた支払うんですよね?」というお話しが数件ありました。そう思っている方が多いのでしょうか?
保険料払込免除特約とは?
保険にはいつまで保障が続くのかを示す「保険期間」と、保険料をいつまで支払うのかを示す「保険料払込期間」という2つの期間があります。
加入した保険を有効に継続するためには「保険料払込期間」中は滞りなく保険料を払い続けなければなりません。
この保険料払込期間中、一定の条件に該当した場合に以後の払込を免除する特約が「保険料払込免除特約」です。
今回は医療保険を例に見てみましょう。
払込が免除になる「条件」とは?
この特約で保険料の払込が免除される主な事由は「三大疾病」です。三大疾病とは…
・がん
・心臓の病気
・脳の病気 です。
細かな内容は保険会社により違いがありますが、「はじめてがんと診断されたとき」や、「心疾患で手術を受けた」などが一定の条件とされています。
払込が免除されるとどうなる?
最近この部分での誤解が多かったのですが、保険料の払込が免除されると、以後の払込が「全て」無くなります。
例えば…
・30歳のときに医療保険加入(保険料払込免除特約付)
・保険期間:終身/保険料払込期間:60歳まで
・45歳のときに初めて「がん」と診断される
・治療を受け、46歳のときに完治
の場合、45歳から60歳までに支払わなければならなかった保険料を支払わなくても良くなり、かつ保障は終身(一生涯)残ります。
45~46歳までの1年間だけ保険料を支払わなくても良いということではありません。
三大疾病への罹患は大変なことですが、以後は保険料負担の無い一生涯の医療保障が残るということは、一つの安心材料といえるのではないでしょうか。
この特約…どう使う?
この特約、無いよりは有るに越したことはないのですが、その分保険料の負担も増えることになります。
付ける・付けないはどのように考えれば良いのでしょうか?
<事例>M社 終身医療保険/30歳男性/保険料は月払い
①60歳払込満了で保険料払込免除特約無しの保険料
6.702円/月 → 払込総額 約 239万円
②60歳払込満了で保険料払込免除特約有りの保険料
7.259円/月 → 払込総額 約 259万円
③終身払いで保険料払込免除特約無しの保険料
4.672円/月 → 払込総額 約 330万円(90歳時点)
④終身払いで保険料払込免除特約有りの保険料
5.379円/月 → 払込総額 約 380万円(90歳時点)
「60歳までに払い終えられるなら不要かな」
「①と②で557円/月の差なら付けようかな?」
「高齢で支払いが続くなら、せめて三大疾病では免除を」
「とにかく保険料を抑えたいので、免除無しの終身払いで」
ほかにも色々な意見が出そうですね。
経験上、この特約を付けるかどうかは「いつまで保険料を払うのか?」が判断の分かれ目になるようです。
払込期間が短い場合は付けない、長い場合は付ける傾向があるように思われます。
(もちろん、全てがそうとは限りませんが)
色々な払込パターンをシミュレーションしてみることも有効ですので、お気軽に当店スタッフへご相談ください。