病気を発見するための「けんしん」には「健診」と「検診」があります。この2つの「けんしん」の違いについてです。
健診とは
健診は、いわゆる健康診断のことです。健康であるかどうかや病気のリスクが高い状態にないかなどを確認し、病気を予防することを目的としています。健康診断には、職場の健診、学校検診、特定健康診査などいろいろな種類があります。誰でも一度は受診されたことがあるのではないでしょうか。
日本でもっとも多く行われているのは、「定期健康診断」です。労働安全衛生法で、事業者が労働者に対して1年に1回以上実施することが義務付けられている検査で、身体計測・血液検査・尿検査・胸部X線など基本的なものが中心です。
検診とは
検診は、特定の病気にかかっていないかどうかを調べるための検査です。とくに自覚症状がないまま進行してしまう病気に対しては、健診を受けるだけでなく、特定の病気に対する検診を受けることが重要です。病気を早期発見し、早期治療につなげることを目的としています。中でも代表的な検診は「がん検診」です。
胃がん・大腸がん・肺がん・乳がん・子宮頸がんの5大がんの早期発見を目的に、自治体が一定の年齢範囲の住民に対して検査方法を指定して公共的な予防対策として実施しています。
まとめ
忙しさなどから、つい後回しにしてしまうこともある「けんしん」ですが、さまざまな種類と目的がある「健診」と「検診」をうまく活用して、健康維持や病気の予防・早期発見に役立てましょう。
特に今後は、新型コロナウイルス感染症の流行以降に減少したがん検診の受診率回復だけでなく、さらに受診率を上げることも重要となります。