自転車は免許不要で身近に運転できる乗り物ですが、事故では高額な損賠事例も発生しています。
自転車事故について
自転車に関する事故は年々増加傾向です。平成26年には自転車乗用中の交通事故が109,269件発生しています。また死傷者数は108,538人と交通事故全体の死傷者数に占める割合は15.2%です。およそ4分50秒に1件の割合で自転車事故が発生している状況です。
参考:警視庁「平成26年中の交通事故の発生状況」から
自転車の高額賠償事例
自転車交通事故での高額賠償の具体的事例です。ご確認下さい。
・東京地裁 平成20年6月 : 賠償金額9,266万円
自転車運転中の男子高校生が車道を斜めに横断し、対 向車線を自転車で直進してきた24歳会社員男性と衝 突し、会社員は言語機能の喪失等重大な障害が残った。
・神戸地裁 平成21年3月 : 賠償金額1,239万円
自転車が、信号のない交差点を歩いて横断中の54歳 女性と衝突し、女性は顔の骨や歯を折る重傷を負っ た。
・さいたま地裁 平成23年11月 : 賠償金額1,706万円
女性が自転車で歩道を通行中、路地から歩いて出てき た35歳女性と衝突し、歩行者の女性が骨折した。
・東京地裁 平成25年3月 : 賠償金額2,174万円
歩行者も通行できるサイクリングロードで出勤中の 男性会社員の自転車が散歩中の77歳男性と衝突し、 歩行者の男性が3日後に死亡した。
・神戸地裁 平成25年7月 : 賠償金額9,520万円
坂道を下ってきた小学5年の少年の自転車が歩行中 の62歳女性と衝突し、歩行者の女性が意識不明とな った。
・東京地裁 平成26年1月 : 賠償金額4,746万円
信号無視した会社員の男性46歳の自転車が横断歩道 を渡っていた75歳の女性と衝突し、歩行者の女性が 死亡した。
自転車のルールの把握や保険の備えを
自転車のルールを理解しましょう!
・自転車は車道が原則(歩道は例外で13歳未満の子供と70歳以上の高齢者や身体の不自由な人、工事などで歩道に入るしかない場 合など)
・車道は左側を通行(車と同じで右側通行は×)
自転車は道路交通法では「軽車両」扱いです。ついつい手軽に乗れる乗り物ですので、自動車に比べると備えの意識は薄くなってしまいがちです。しかし、高額賠償事例を見てみると加害者は子供や大人、性別にかかわらず大きな事故につながる恐れがあります。よって自転車とはいえ、乗る場合は保険の備えが必要です。
自転車の賠償保険は「個人賠償保険」に加入することで相手の賠償に備えることができます。この保険は自動車保険や火災保険、傷害保険などあらゆる保険に特約で付帯することができます。
今一度、ご家庭の保険についてチェックしていただきたいですし、保険の備えについては万全を期していただきたいと思います。