個人年金保険とは、民間の保険会社が取り扱っている商品で私的年金のことをいいます。
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個人年金保険の種類
個人年金保険は、若いうちからコツコツと保険料を支払い、60歳や65歳時から年金として受け取るのが一般的なものです。各保険会社によって多少の商品に違いはあるものの、仕組み的には大きく変わりません。
年金の受け取りは主に「確定年金」「有期年金」「終身年金」の3種類に分けられ、基本的に加入時に選択します。
確定年金
年金の受け取り期間が10年や15年などで決まっており、万が一被保険者が年金受け取り期間時に死亡した場合でも、遺族が残りの年金を受け取ることができます。
有期年金
年金の受け取り期間が10年、20年、30年など決めた期間の中で受け取れるもので、受け取り期間中に死亡すると年金支払いは終了となります。
一般的には保証期間付有期年金にされる方が多く、万が一年金受け取り時に早期で死亡されても、保証期間内は遺族の方が年金を受け取ることができます。
終身年金
年金の受け取り期間は終身のため、被保険者が生存している限り一生涯年金を受け取ることができます。ただし、受け取り期間中に死亡すると年金支払いは終了となります。
こちらも一般的には保証期間付終身年金にされる方が多く、万が一年金受け取り時に早期で死亡されても、保証期間内は遺族の方が年金を受け取ることができます。
生命保険料控除
個人年金保険のメリットとして、税金の節税効果があります。「個人年金保険料控除」は、一定の条件を満たすことで支払った保険料に応じて生命保険料控除を受ける事ができます。
個人年金保険料控除を受ける条件
・個人年金保険で税制適格特約を付帯できる保険
・年金の受取人が契約者、またはその配偶者のいずれかであること
・年金の受取人が被保険者と同じであること
・保険料の支払期間が10年以上であること
・年金の種類が確定年金や有期年金の場合、年金の受取開始が60歳以降で、
年金受取期間が10年以上であること
年金の税務
年金の受け取り時は「契約者(誰が個人年金保険の保険料を支払っているか)」、「年金受取人(誰が個人年金保険の年金を受け取るのか)」の違いにより税金が異なります。
契約者 = 年金受取人
個人年金保険の年金受取人に対し、毎年受け取る年金に「雑所得」がかかります。
契約者 ≠ 年金受取人
個人年金保険の年金受取人に対し、年金開始時点で年金受給権の評価額に「贈与税」がかかり、毎年受け取る年金に「雑所得」がかかります。
最期に
人生100年時代に突入した今日、将来の公的年金だけでは必要とされる生活費を賄うことができないと言われています。若い人のなかでも老後の心配をされ、真剣に貯蓄について考えておられる方が多くおられるのを実感します。
個人年金保険も老後の資金作りには有効です。商品や特徴をしっかり理解して、上手に活用していただければと思います。