大学病院などで研究されている新しい高度な医療技術のことを「先端医療」といいます。その中でも有効性と安全性を確保するための基準を定めた上で厚生労働大臣が認めた技術が「先進医療」です。
どんなメリットがあるの?
・痛みが少ない
切開の痛みや副作用の苦痛が少ない治療法があること。
・効果が高い
画期的な治療方法が多く、高い効果が期待できます。
・体への負担が少ない
からだへの負担が少なくてすむ治療法があるのも魅力です。
・回復が早い
治療時間や入院日数を短縮でき、早期に元の生活に戻れる治療法があります。
・難病が治療できる場合も
先進医療によって、はじめて治療可能な病気も少なくありません。
対象となる病気・ケガ?
患者さんが先進医療による治療を希望し、医師が治療の必要性と合理性を認めた場合に行われます。先進医療の対象となる病気・ケガ(適応症)は、歯に関するものや、循環器や骨・筋肉の病気、ガンや遺伝的な病気など幅広くあります。
先進医療を受けられる病院?
先進医療を受けられる病院は限られており、どの病院でも自由に先進医療が受けられるわけではありません。先進医療が安全に提供されるために、医師の経験年数や人数、看護体制など施設の要件技術ごとに定められており、要件を満たした医療機関のみで先進医療を受けることができます。
先進医療による治療が妥当だと医師が判断すれば、先進医療が受けられる病院への紹介状もらう事ができます。
まとめ
先進医療にかかる費用(技術料)は全額自己負担となります。健康保険の適用外なので、高額療養制度も使えません。個々に加入している医療保険などに先進医療特約が付帯されていれば、先進医療にかかる費用(技術料)を賄うことが可能です。
治療の選択肢を狭めないためや、QOLの向上という面でも、いま先進医療が注目されているそうです。
*QOL(クオリティー・オブ・ライフ)
QOLとは精神面も含めた生活の質を高めようという考え方。医療の場では、治療にあたって患者さんの価値観を尊重し、自分らしい生活を送れるように配慮する考え方を指します。