一時所得について

所得税の一つである一時所得について簡単に説明します。

一時所得とは

一時所得とは、営利を目的とする継続的行為から生じた所得以外の所得で、労務や役務の対価としての性質や資産の譲渡による対価としての性質を有しない一時の所得をいいます。

一時所得の範囲

一時所得の主な範囲には、次のようなものがあります。

 

・懸賞や福引きの賞金品(業務に関して受けるものを除く)

・競馬や競輪の払戻金(営利を目的とする継続的行為から生じたものを除く)

・生命保険の一時金(業務に関して受けるものを除く)や損害保険の満期返戻金等

・法人から贈与された金品(業務に関して受けるもの、継続的に受けるものを除く)

・遺失物拾得者や埋蔵物発見者の受ける報労金等

・資産の移転等の費用に充てるため受けた交付金のうち、その交付の目的とされた支

 出に充てられなかったもの

・ふるさと納税の返礼品に係る経済的利益等

一時所得の金額

一時所得の金額は以下のとおりです。

 

一時所得の金額

 = 総収入ーその収入を得るために支出した金額ー特別控除額(最高50万円)

 

(注) その収入を生じた行為をするため、または、その収入を生じた原因の発生に伴

    い、直接要した金額に限ります。

生命保険の解約返戻金の計算例

一時払の生命保険に加入し10年後に解約した。尚、保険料は100万円で解約返戻金は200万円だった。

 200万円(解約返戻金)ー100万円(保険料)ー50万円(特別控除額)

= 50万円(一時所得の金額)

税額の計算

一時所得は、その所得金額の2分の1に相当する金額を他の所得と合計して総所得金額を求めた後、納める税額を計算します。

ただし、懸賞金付預貯金等の懸賞金等や、一時払養老保険、一時払損害保険の一定の要件を満たすものの差益当については源泉分離課税が適用されます。

 

塚田 友弘
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