近年、自然災害の相次ぐ発生による保険金支払いの増加で、火災保険の引受条件に変化がでてきています。
火災保険とは
火災保険とは損害保険の一種で、火災や落雷、風水災などの事故によって生じた建物や家財の損害を補償する保険です。建物には建物本体はもちろん、それに付帯する門・塀・物置なども含まれます。
一般的に火災保険は万一の火災に備える保険ですが、近年は異常気象による豪雨や台風、落雷などの被害事故が多くなっていることに伴い、保険金支払いが年々増加傾向にあるのが現状です。
近年の火災保険 保険金支払い状況
火災保険 正味支払保険金(単位:百万円)
2017年4月~2018年3月 692,363
2018年4月~2019年3月 1,240,813
2019年4月~2020年3月 936,024
2020年4月~2021年3月 807,525
2021年4月~2022年3月 949,139
2022年4月~2023年3月 1,245,448
一般社団法人 日本損害保険協会HPより
保険会社による今後の対応策
近年の火災保険保険金支払状況の収支圧迫に伴い、大手保険会社を中心に、今後火災保険の引受基準や補償内容を厳しくしていく方向性があります。
具体的には各保険会社によって異なりますが、築40年~50年以上経過している住宅物件については新規での保険加入ができなくなったり、リスクの高い業態や物件(倉庫やホテル、太陽光等)に関する補償内容を厳しくするといった対策がなされていきます。
まとめ
基本的に保険会社は収支が悪い保険は改定したり、廃止にしたりとテコ入れします。以前は火災保険は保険会社の重要な柱の一つの商品でしたが、近年は逆に赤字になる要素になってきているようです。
火災保険は加入していない方は、早めに保険加入することをおすすめしますし、なるべくなら長期契約(現在は最長5年)がおすすめです。
まずはご自身の契約内容を確認して、ご不明な場合は保険担当者にご相談下さい。