生命保険

今頃?新社会人と保険

今頃新社会人?と疑問に思われるかも知れません。でもこの時期のご相談も意外と多いのです。

何故この時期なのでしょうか?

新社会人といえば春先、というイメージをお持ちではないでしょうか?

実際に3月~4月にかけて新社会人の方の保険相談も多くなります。

 

ところがこのお盆前後の8月にもご相談に来られる方が意外と多くいらっしゃいます。その理由をお聞きしてみると…

 ・仕事にも慣れ、ほかの事を考える余裕ができた

 ・職場の先輩に保険加入を勧められた

 ・お盆に親御さんと会い保険加入を勧められた

といったお返事を頂きます。

 

では、どのような保障が必要なのでしょうか?

 

どんな保障が必要か?

必要な保障はライフステージによって変化しますが、概ね独身だと思われる新社会人の場合、家族のための大きな保障は不要です。

 

先ずは自分自身の経済的リスクへの備えが必要になります。よって優先順位では医療保険が第一となるでしょう。

 

その上で余裕があれば、葬儀費用等の一生涯の死亡保険や、老後の資金を準備するための個人年金なども検討してみてはいかがでしょうか?

 

①医療保険

医療保険は病気やケガで入院や手術等が必要になったときの支出に備える保険です。

一般的に若年層は病気やケガで入院するようなリスクは低く、医療ニードは高齢者の方が高いと思われますが、病気やケガのリスクはどのライフステージにもあるため第一に検討すべき保険であるといえます。

 

年齢が上がると保険料が高くなる、また告知の際に疾患を抱えている可能性も出て来ることから、保険料が低廉で健康状態も良好な若いうちに終身保障の医療保険に加入しておくことは、老後の保険料負担を抑制しながら一生涯の医療保障を準備できる良い機会だと思います。

 

②一生涯の死亡保障

遺族の生活費の備えという意味では、扶養している家族がいなければ経済的に困る遺族がいないため死亡保障は不要といえます。

 

但し葬儀費用は遺族が支払うことになります。

 

(財)日本消費者協会「第11回葬儀についてのアンケート調査/2017年」によると葬儀費用総額は約195.7万円となっています。

例えば、保険金額200万円で一生涯保障が続く終身保険への加入を検討してみてはいかがでしょうか?

 

③老後への備え

老後への資金準備を行う商品としてよく用いられるものに個人年金保険があります。
総務省の平成30年度「家計調査」によると高齢夫婦無職世帯の家計収支は、毎月約4.2万円、年間では約50.4万円が不足分というデータがあります。

 

主な収入が公的年金だけになると日常生活を送るにも貯蓄の取り崩しが必要になります。その備えとして個人年金保険は有効です。

 

④番外編

先日こんなお話しがありました…。

「奨学金を借りて大学へ行った。社会人となり返済が始まるが、自分に万が一があったらどうなるの?」

 

<独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)>

 公表データによると、大学生の奨学金利用率は…

  平成10年 約10% だったものが→

  平成30年 約37%(2.7人に1人)に上昇

 

■貸与型奨学金の保障制度

奨学金を申し込むときには、次のいずれかを選択。

  1.機関保証に加入する(機関保証)

  2.連帯保証人と保証人を選任する(人的保証)

機関保証とは、保証料を支払うことにより保証機関(公益財団法人日本国際教育支援協会)が連帯保証する制度。

人的保証とは、一般的に連帯保証人は父母、保証人は4親等以内の親族になる。

 

■本人に万が一があった場合はどうなる?

奨学金の借り入れは学生本人で、就職してから自分で返済していくことになります。

日本学生支援機構に問い合わせてみたところ、機関保証はお金がかかることから、人的保証を選択しているケースが多いそうです。

 

貸与型奨学金制度では…

 ・本人が死亡し返還ができなくなったとき

 ・精神若しくは身体の障害により労働能力を喪失、又は

  労働能力に高度の制限を有し、返還ができなくなったとき

には、願出により返還未済額の全部又は一部の返還を免除することができる制度がある、となっています。

 

実際には、人的保証を選択している場合で、その連帯保証人や保証人に収入や返済資力がある場合、通常は免除にならないそうです。

 

この「万が一」に備えるためには、住宅ローンの「団体信用生命保険」のような、債務の返済に備える保険が必要となります。

 

まとめ

そもそも新社会人に保険は必要なのか?という議論もあります。

 

私たちには公的医療保険制度や公的年金制度など、経済的リスクを回避するための社会保障があります。

しかし、既に少子高齢社会となっている私たちの将来には不透明な部分が多々存在しているのも事実です。

 

自分自身の未来を守るためには自助努力も必要です。社会保障制度を十分に理解した上で、上手に保険を活用していきましょう。

西川 智
地元の皆様に価値ある保険を提供し、ご家族が安心して暮らしていけるようお手伝いさせていただきます。 また、ハウスメーカーでの営業経験から住宅取得のためのライフプランや保険を含めた家計の見直し等もできますのでぜひご相談ください!
記事一覧を見る